頭部外傷の症状
子供が頭を打つということはよくあることです。よちよち歩きの2~3歳児はよく転倒しますから、転倒した時に地面に頭を打ってしまうということはよくみられることです。
また、少し大きい子供でも遊びに夢中になるあまり、転んで頭を打ってしまうということはよくあります。
頭部外傷の場合、症状によっては『いつものこと』と済ませられる場合と、すぐに病院に連れて行かないと危険な場合とがあります。
少々のすり傷やこぶができる程度なら問題ありませんが、強い頭痛を訴えたり、繰り返し嘔吐したりするような場合はすぐに病院に連れて行く必要があります。
また、頭を打った後に、痙攣が起きた場合もすぐに医師の診断を受ける必要があります。
子供が頭を打った後は、なるべく安静にして最低でも24時間は様子をみるようにしてください。すぐに症状が出なくても、嘔吐や意識障害、言動がおかしいといった症状が後になって出てくることがあります。
もし、様子がおかしいという場合はすぐに病院を受診しましょう。
頭部外傷の原因
子供の頭部外傷は、子供が頭を強く打ってしまうことが原因です。まだ歩けない乳幼児であれば、防御柵を付けていなかったベビーベッドやソファーなどから落ちてしまって頭をぶつけるということはよくあることでしょう。
小学校に入った子供でも、友達と遊んでいてちょっと高い場所から落ちてしまったり、階段で転んでしまって頭をぶつけてしまったりということはよくあることです。
こぶが出来たり、ちょっと傷が付いてしまったりということはよくあることですから問題ありませんが、頭蓋骨骨折(ずがいこつこっせつ)や脳挫傷(のうざしょう)、くも膜下出血(くもまくかしゅっかつ)などが起きた場合はすぐに病院で適切な治療を受ける必要があります。
何か様子がおかしい、嘔吐を繰り返す、痙攣が起きたというような場合は脳に損傷が起きている恐れがありますので、子供の頭部外傷後はよく様子を観察して必要ならすぐに病院に連れて行くようにしましょう。
頭部外傷の治療法
頭部外傷の中でも、症状が軽く病院に行くまでもないようなものであれば、しばらく安静にさせて様子をみましょう。
頭部に浅い傷がある場合は、出血が止まるまで傷口をガーゼやタオルなどで押さえましょう。外傷がない場合は、氷などで外傷部を冷やしてあげるようにします。
病院での治療法としては、「手術療法」と「保存的治療」のいずれかとなります。外科手術によって脳内に生じた血の塊を取り除いたりする必要があれば手術が行なわれますし、様子をみながら自然治癒を待つという保存的治療が取られる場合もあります。
症状が軽いようであれば、保存的治療が行なわれますが、緊急を要するほど重症な場合は外科手術による治療となります。