小児ストロフルスの症状
小児ストロフルスとは、生後数か月~幼児期の子供にみられる蕁麻疹の症状のことです。これは、食物アレルギーではなく、虫刺されによる過敏反応で、主に虫が多い春から夏にかけて発症します。
症状としては、虫に刺された部位が赤く膨らんで強いかゆみが現れます。蕁麻疹のような症状がみられますが、発疹が互いにくっつくことはありません。
数時間~2・3日間かけて発疹の大きさが米粒ほどから親指大までの大きさにまでなります。
我慢できないほどのかゆみであるために、掻きむしってしまうことが多く、掻きむしることで症状が悪化して、水疱(水ぶくれ)や膿疱(水疱の中に膿が溜まってしまうこと)になることもあります。
小児ストロフルスの症状は、適切な治療をすれば2日~長くても10日程度で治まります。
小児ストロフルスの原因
小児ストロフルスの原因は、以前はあまりよく分かっておらず、食物アレルギーの反応の1つかと考えられていた時もありました。
しかし最近になって、小児ストロフルスの原因は食物などへのアレルギー反応ではなく、虫刺されに対する過敏症ということが分かってきました。
乳幼児は、虫の唾液に対する免疫が未発達もしくは未熟です。それで、ノミやダニ、蚊などの虫刺されに対して過剰反応してしまい、小児ストロフルスを発症してしまうといわれています。
とはいえ、乳幼児の誰もが小児ストロフルスを発症するわけではなく、遺伝性のアレルギー体質やアトピー体質の乳幼児に起こりやすい病気と考えられています。
子供の成長とともに虫の唾液に対する免疫力はついてくるので、大抵の場合、小学生くらいになると小児ストロフルスが発症することはなくなります。
小児ストロフルスの治療法
小児ストロフルスの治療には、抗生剤の入ったステロイド外用薬を塗り薬として用いるとともに、かゆみを抑えるために、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服薬を投薬します。
小児ストロフルスは、治療には長い期間はかからず2日間~10日程度で治ります。治った後の皮膚には色素沈着がみられますが、時間が経つにつれてだんだんと目立たなくなりますから心配はいりません。
ただ、小児ストロフルスは一度完治しても、虫に刺されることで再発しますから予防が大切といえます。外出するときは長袖長ズボンをはかせる、子供用の虫除けスプレーを使用するなどして、極力虫に刺されないように注意しましょう。