急性胃炎の症状
急性胃炎とは、いろいろな原因によって急に起きる胃の炎症の総称のことです。原因によって急性胃炎の症状は多少異なるものの、大抵は吐き気や嘔吐、胃の痛みや胃のもたれ感などの症状が現れます。
子供の急性胃炎の場合は、ウイルスや細菌による炎症のことが多く、その場合は炎症が腸にも及ぶことが少なくありません。
ですから、腹痛や下痢、便の異常(粘液や血が混じる)などがみられることがあります。また、ウイルスや細菌による感染の場合は、発熱を伴うことがほとんどです。
大抵、症状は嘔吐から始まり、その後下痢に移行することがほとんどです。症状は3日間くらい続きますが、水分をきちんととって安静にして休んでいれば徐々に良くなっていきます。
急性胃炎の原因
大人の急性胃炎と違って子供の急性胃炎の場合は、ウイルスが原因であるか細菌が原因であるかという場合がほとんどです。
ウイルス性の急性胃炎は主に冬に流行し、ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスが原因で生じます。子供の急性胃炎は、ロタウイルスによるものがほとんどです。
細菌性の急性胃炎には、サルモネラ菌やO‐157、カンピロバクターなどがあります。これらの細菌には、主に夏の時期に感染することが多いものです。
子供の急性胃炎のほとんどは、ウイルス性のものであり、症状も細菌性のものと比べてやや軽いのですが、ノロウイルスやロタウイルスは感染力が強いウイルスでもあります。ですから、乳幼児期には、何度でも感染してしまうことがありますので、注意が必要です。
急性胃炎の治療法
急性胃炎の場合は、とにかく水分が体外に排出されるために脱水症状を起こしやすいので水分補給を十分に行なうようにしましょう。
ただ、嘔吐が続いている間は水分を無理やり与えても逆効果ですので、症状が落ち着くのをみて少量ずつ水分を与えるようにします。
ウイルス性の急性胃炎の場合は、水分補給を十分に行ない、安静にしておけば3~6日くらいで大抵は治ります。
しかし、高熱が続くようであったり、嘔吐や下痢が止まらず脱水症状を起こす危険がある場合は病院を受診しましょう。病院では、点滴による水分補給と、急性胃炎を引き起こしている原因に合った適切な薬を処方します。
大抵は、下痢止めなどは用いず、整腸剤を処方されることが多いのですが、細菌性の急性胃炎の場合は、抗生剤などを処方して原因菌を駆除することもあります。